「ニクソン・ショック」とは?
1971年8月15日(昭和46年)に起きた出来事で、米国のリチャード・ニクソン大統領が発表した経済政策がキッカケです。
特にドルと金の交換停止が最大の衝撃となり、戦後の世界経済の基盤となっていたブレトン・ウッズ体制が崩壊しました。
リチャード・ニクソン大統領の経歴
リチャード・ニクソン大統領(Richard Milhous Nixo)は、アメリカ合衆国の第37代大統領。
期間は1969年~1974年です。
冷戦期の大統領の一人であり、外交面で大きな成果を残すが、ウォーターゲート事件によって任期途中で辞任。
基本情報
生年月日:1913年1月9日
出身:カリフォルニア州ヨーバリンダ
没年月日:1994年4月22日
政党:共和党
大統領任期:1969年1月20日~1974年8月9日
主な業績・出来事
【内政・経済】
ニクソン・ショック(1971年)
ドルと金の交換停止を発表し、ブレトン・ウッズ体制が崩壊。
新経済政策(物価・賃金の凍結、輸入関税など)でインフレ抑制を実施。
【外交】
冷戦緩和を推進。
1972年には中国へ訪問し毛沢東と会談
同じくソ連にも訪問して、ブレジネフと会談
【スキャンダル】
ウォーターゲート事件(1972年)
民主党本部盗聴事件をきっかけに、大統領府による隠蔽が問題化する。
アメリカ史上初めての任期途中で辞任した大統領となる。
ニクソンショックの背景
ブレトン・ウッズ体制(1944年~)
米ドルを基軸通貨とし、金1オンス=35ドルで交換できる制度。
各国通貨は米ドルと固定レートで締結されていました。
その後、1960年代後半には、米国はベトナム戦争での巨額支出、国内のインフレによって財政赤字・貿易赤字が拡大します。
ヨーロッパや日本などは、大量のドルを保有し、金に交換する動きが強まり米国の金準備が急減。
ニクソンショックの内容
リチャード・ニクソン大統領が、1971年8月15日に発表する。
・ドルと金の交換停止
・輸入品に対する10%の追加関税
・賃金・価格の90日間凍結
この影響で、ブレトン・ウッズ体制は崩壊し、各国通貨は固定相場制から変動相場制へ移行となりました。
基軸通貨としてドルが地位は維持されましたが、裏付けは金からアメリカ経済力・信用へとなる。
世界経済は大きく揺れて、1973年に主要国の通貨が変動相場制へ完全移行となりました。
まとめ
ニクソンショックは、「金とドルの結びつきを断ち切る歴史的な出来事」 であり、今の為替市場(FX)があるのもこのニクソンショックからです。
まさにFXの生みの親なのか…